#再建築不可東京都八王子市に物件をお持ちのA様（50代）から、旗竿地の奥にある再建築不可物件の買取のご相談をいただきました。元々は周辺物件を自分で買い取り、そこに収益物件を建設し運用することを計画していたそうですが、計画がなかなか進まず損切りを検討しているということ。当社で買取が成約するまでの経緯をご紹介します。
ご相談内容
オーナーと連絡が取れない、自力でやることに限界を感じた
A様は5年前に旗竿地の奥にある一軒家を親戚から買取りました。築70年のお世辞にも良いとは言えない家屋で本当は嫌だったそうですが、生活費の工面に困っている親戚から泣きつかれ安い価格で買い取ったそうです。周辺には同じような老朽化した住宅が密集しており、その多くはもう無人の空き家になっているといいます。
A様は隣り合っている物件数件を買い上げて、旗竿地を解消し賃貸アパートを建てようと考えました。しかし、いざ始めてみると空き家のオーナーと連絡が取れない、取れても要領を得ないやりとりが続き、自力でやることに限界を感じたとのことで、当社にご連絡をいただきました。
ご提案および対応
速やかに現地調査へ
実際に現地を見てみないと正確な判断ができないと認識したため、翌日現地に伺い物件と周辺の状況を調査しました。まず、A様が購入した物件は確かに旗竿地の奥にあり、その周辺をさらに小規模の住宅が取り囲んでいるような環境で、昭和ではよく見られた状態でした。道路に面した間口が2m未満となっており、再建築不可物件のため大規模なリフォーム等もできず売却には非常に不利な物件です。A様はこのことも分かった上で人助けだと思い仕方なく購入していましたが、固定資産税もかかるし空き家として放置を続けるわけにはいかないのでなんとかしたいというご意向でした。
また、周辺家屋に関してはガラスが割れていたり樹木が剪定されていなかったりと、明らかな空き家が散見され、この一角で人が住んでいる家屋はないということがわかりました。
周辺家屋のオーナーとのやり取りの状況を確認
周辺家屋は4軒ありそのうち連絡が取れているのは2軒ありました。ただし、連絡が取れている2軒も名義人が高齢で認知症のため売却の決定をするための責任能力がない、買取金額を高くしようとのらりくらりと交渉してくるということで、いつ買い取れるか目処が立っていない状況でした。残り2軒に関しては完全に消息不明で状況的に特定空き家に指定されてもおかしくない空き家です。特定空き家であれば自治体が国の補助金を使い取り壊しをできますが、実際に施行されるまでには時間がかかることが予想できました。
A様の希望を再度ヒアリング
元々、A様としては周辺の物件を買い上げて自分のところの旗竿地と合体させることで旗竿地であるが故の再建築不可状態を解消し、アパートを建設しようと考えていました。 しかし、当初想定していたより難航していること、今の物件のままでは到底運用できず身内が住む選択肢がないことから、売却して損切りしたいという意向に大きく傾いていました。
まず、当社としてはA様の物件を買取ることは可能だが、旗竿地、再建築不可、築70年以上の家屋ということで、買取額がそもそも悪くなるということをお伝えしました。
また、周辺の状況も不確定要素が多く当社で買取後もすぐに運用するのが難しいことから、さらに評価額が下がり、市場価格の1割程度の買取価格を提示しました。一旦持ち帰って検討され、2週間後にご連絡をいただき当社の買取にてご成約となりました。
0120-89-0306
お客様の声
私も事業をしており不動産に関しては素人ではないと思っていたのですが、ここまで状況の悪い物件には関わったことがなく、こうした特殊な物件の前では専門性がないと難しいということを学びました。自力でなんとかなると思っていたため、買取業者さんに頼むのは正直不本意で、市場価格の1割の買取額を提示されたときは断るつもりでした。しかし、その後数社に見積もりを依頼したが現地調査の時点で逆に買取を断られてしまいました。なんでも買取不動産さんは対応も丁寧でしたし、これ以上リソースを割くのも嫌だったので売却を決めました。
担当者のコメント
不動産に関する知識をお持ちで、旗竿地のこともよくご存知だったため、あとはA様の描いている理想と現実の折り合いをどのようにつけるかというところでした。他社と比較していただいたことで当社の評価が高まり、また弊社の対応にもご満足いただけたようで大変嬉しく思います。後日譚として、結局当社で周辺の物件オーナーにも買取交渉を行いましたが成約まで2年かかりました。A様のように条件の悪い物件を所有し困っていらっしゃる方はぜひお問い合わせください。